ネイリストの補助金・給付金|税金がかかるお金2026

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ホームサロンの開業や集客のために補助金・給付金を受け取ったら、そのお金も原則として確定申告の「収入」に入ります。ただし機材や内装に使った分には、収入に入れずに済む特例があります。

「補助金はもらったお金だから、税金とは関係ない」と思っていませんか。実は、事業のために受け取った補助金や給付金は、ネイルの施術代と同じように確定申告で収入として書くのが基本です。

この記事では、国税庁の資料をもとに、ネイリストが補助金・給付金を受け取ったときの税金の考え方をまとめました。集塵機やネイルマシン、自宅サロンの内装に補助金を使う場合に知っておきたい特例と、申告までのチェックリストも紹介します。

補助金・給付金も「収入」になるのが基本

個人事業主のネイリストの所得は、「売上などの収入から経費を引いた金額」で計算します。この収入には、施術代のほかに、事業に関連して受け取ったお金も含まれます。

国税庁の資料では、売上が減った個人事業者に支給された給付金について、「事業の収益の補償として支給を受ける給付金は、事業所得の付随収入に該当する」と説明されています。また、事業用の機械の購入費用に充てる補助金も、事業所得の付随収入にあたるとされています。

つまり、ネイルの仕事のために国や自治体から受け取ったお金は、「売上のなかま」として確定申告に書くのが基本ということです。帳簿では「雑収入」などの名前で記録します。

「補助金」「給付金」「助成金」の名前より目的で判断

補助金、給付金、助成金、協力金など、呼び方はいろいろあります。税金の扱いを決めるのは名前ではなく、何のために支給されたお金かという目的です。

売上の減少を補うため、集客のため、機材を買うためなど、ネイルの仕事に関係する目的で受け取ったお金は、事業の収入として扱うのが基本です。交付元から届いた案内に目的が書かれているので、申告のときに見返せるよう保管しておきましょう。

業務委託やシェアサロンで働くネイリストも同じ

サロンと業務委託契約を結んでいる方や、シェアサロンで施術している方も、個人事業主として確定申告をしているなら考え方は同じです。自分の事業のために補助金を受け取れば、その年の収入として申告します。

一方、サロンの経営者が受け取った補助金は、そのサロンの収入です。業務委託で働くネイリスト本人の申告には関係しません。自分の口座に入金されたお金かどうかを、まず確認しましょう。

法律で非課税と決められた給付金もある

一方で、すべての給付金に税金がかかるわけではありません。たとえば、2020年に支給された特別定額給付金は、法律で非課税とされていました。

国税庁も「国・地方公共団体からの助成金・給付金については、個別の事実関係によって課税関係が異なります」と案内しています。受け取ったお金が課税か非課税かは、交付元の案内や国税庁の情報で確認しましょう。迷ったら、自己判断で申告から外さないことが大切です。

消費税はかからない(不課税)

国税庁のタックスアンサーでは、国や地方公共団体からの補助金や助成金は、消費税の「課税の対象とならないもの(不課税)」の例として挙げられています。補助金は、施術などのサービスの対価として受け取るお金ではないためです。

消費税の申告をしているネイリストの場合も、補助金は消費税の計算に入れません。所得税では収入に入れる、消費税では入れない、と分けて覚えておくと混乱しにくくなります。

ネイリストの補助金はこう扱う|使い道別の具体例

補助金の扱いは、何に使ったかで大きく2つに分かれます。チラシやホームページなど「その年の経費」に使ったのか、集塵機や内装など「長く使う資産」に使ったのかです。

補助金の使い道(例)補助金の扱い支払った費用の扱い
チラシ・ホームページ制作・SNS広告収入に入れる経費(広告宣伝費など)
集塵機・ネイルマシンなど長く使う機材収入に入れる。ただし特例で入れない選択もできる原則は減価償却で数年に分けて経費
ホームサロンの内装工事収入に入れる。ただし特例で入れない選択もできる原則は減価償却で数年に分けて経費

例1:集客のチラシ代に補助金を使った場合

たとえば、ホームサロンの集客のためにチラシ制作とSNS広告で30万円を支払い、そのうち20万円の補助金を受け取ったとします(金額は説明のための例です)。

  • 支払った30万円は、広告宣伝費として経費にする
  • 受け取った20万円は、雑収入として収入にする
  • 差し引きすると、所得への影響は自分で負担した10万円分になる

「補助金で払ったのだから経費にしない」のでも、「補助金を収入に入れずに30万円を全額経費にする」のでもありません。両方をきちんと書くのが正しい形です。どんな支出が経費になるかはネイリストの経費一覧もあわせてご覧ください。

例2:自宅サロンの内装に補助金を使った場合

次に、ホームサロン開業のための内装工事に120万円を支払い、80万円の補助金を受け取ったとします(こちらも説明のための例です)。この場合、2つの方法から選べます。

  • 特例を使わない場合:補助金80万円をその年の収入に入れる。内装は120万円をもとに数年かけて減価償却する
  • 特例を使う場合:補助金80万円は収入に入れない。内装は120万円から80万円を引いた40万円をもとに減価償却する

特例を使うと、受け取った年に補助金80万円分の税金が一度にかかるのを避けられます。その代わり、毎年の減価償却費が小さくなります。税金がなくなるのではなく、数年に分けて少しずつ反映されるイメージです。

開業した年は、まだ売上が少なく赤字になることもあります。どちらを選ぶと有利かは、その年と翌年以降の売上の見込みによって変わります。

収入に入れなくてよい特例の条件

例2で紹介した特例は、正式には「国庫補助金等の総収入金額不算入」といいます。名前は難しいですが、内容は「機材や内装に使った補助金は、その年の収入に入れなくてよい」というものです。国税庁のタックスアンサー(No.2202)によると、主な条件は次のとおりです。

  • 国または地方公共団体の補助金や給付金であること
  • 固定資産(長く使う機材や内装など)の取得や改良に充てるために交付されたこと
  • 交付の目的に合った固定資産を実際に取得・改良したこと
  • 「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を確定申告書に添付すること

特例を使った資産は、実際に支払った金額から補助金を引いた残りの金額をもとに減価償却費を計算します。

「返さなくてよい」と決まった時期に注意

補助金は、条件を満たさないと返還を求められることがあります。国税庁の明細書の書き方では、補助金を返さなくてよいことがその年の12月31日までに確定したかどうかで、書く欄や計算が変わると説明されています。

年末の時点でまだ返還不要が確定していない場合にも、条件付きの補助金として特例を使える仕組みがあります。ただし扱いが複雑になるため、交付決定通知書や確定の通知が届いた日付を必ず控えておきましょう。

補助金の制度ごとの条件は公募要領で確認

個人事業主が使える補助金には、国の小規模事業者持続化補助金や、自治体の創業支援の補助金などがあります。対象になる経費、補助される割合、申請の期間は制度や回ごとに変わります。

申請を考えている場合は、必ずその回の公募要領で最新の条件を確認してください。この記事では、受け取ったあとの税金の扱いに絞って説明しています。

補助金を受け取ったネイリストの申告チェックリスト

補助金を受け取った年は、いつもの確定申告に加えて次の点を確認しましょう。

  • 交付決定通知書、確定の通知、入金の記録を1か所にまとめて保管した
  • 補助金で支払ったチラシ代や機材代の領収書・レシートも残している
  • 補助金の入金を帳簿に「雑収入」などとして記録した
  • 補助金を何に使ったか(経費か、長く使う資産か)を分けた
  • 機材や内装に使った場合、特例を使うかどうかを決めた
  • 特例を使う場合、明細書を確定申告書に添付する準備をした
  • 消費税の申告がある場合、補助金を消費税の計算に入れていない

特に多いのが、補助金の入金を「臨時のお金」と考えて帳簿に書き忘れるケースです。補助金の交付状況は交付元に記録が残ります。申告から漏れていると、あとで修正が必要になることがあるので注意しましょう。

もう一つ気をつけたいのが、支払った年と補助金が入金された年がずれるケースです。どの年の収入として扱うかは、交付の決定や確定の時期によって判断が分かれることがあります。通知書の日付をもとに、早めに相談するのがおすすめです。

よくある質問

市区町村の創業補助金も収入になりますか?

事業のために受け取った補助金であれば、国のものでも自治体のものでも、原則として事業の収入に入ります。機材や内装の取得に充てた分は、国の補助金と同じく、地方公共団体の補助金も特例の対象になります。

開業した年が赤字でも、補助金を収入に書く必要がありますか?

はい、必要です。補助金を収入に加えたうえで所得を計算します。結果として所得がマイナスやゼロになれば、所得税はかかりません。青色申告なら、赤字を翌年以降に繰り越せる場合もあるため、正しく申告しておくことが大切です。

補助金に消費税はかかりますか?

国や地方公共団体からの補助金・助成金は、消費税の課税対象外(不課税)です。消費税の申告をしている場合も、補助金の金額は売上に含めずに計算します。

当サービスは、税理士が運営するネイリスト専門の確定申告サービスです。運営者の詳しい情報は運営者情報をご覧ください。

※この記事は一般的な取り扱いをまとめたものです。制度は改正されることがあります。ご自身のケースについては個別にご相談ください。

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